猫初心者の私たち夫婦の新生活が始まりました。
あの日以来ずっと、毎日が驚きと笑いと癒しであふれています。猫を飼うと、こんなにも日々の暮らしが変わるのですね!
子どもたちがそれぞれ就職と進学で一人暮らしを始め、大切な家族の一員だった犬が天国へ旅立ってからは、夫婦二人だけの味気ない日々でした。
そこへ突然やってきた推定年齢10か月の男の子の保護猫モカ。その日からゆかいなドタバタ生活が始まりました。
今日はその頃を思い出して書いてみようと思います。
初めてのトイレとご飯
ドキドキわくわくで迎えた初日。
夫は仕事だったので、私一人で仕事終わりに新品のキャリーを持ってお迎えに。ちょっとだけ抵抗したけど、割とすんなりキャリーに入ってくれたモカ。
車で5分程度の道のりでしたが、車内で小さい小さい声で1回だけ鳴きました。
どこへ連れていかれるのか・・・不安で仕方がなかったんだと思います。動かずに固まっていました。
到着してそのままリビングへ。
初めての家に警戒するかな。怖がって出てこないかも。キャリーを開けたら手を出さずに、そっと様子を見てみよう。
なんて考えていたのですけども、いともあっさりキャリーから出てきたモカ。
”あれ?想像してたとの違う”
そのままゆっくりゆっくり歩き始め、隅から隅までじっくり探検し、置いてあるものも一つ一つ匂いを嗅いで確認。
1時間くらいかけてぐるぐる何度も部屋を確認して危険がないと安心したのか、その後すぐに用意してあったトイレで用を足しました。
”おおおおお・・・おしっこしてる!”
猫がおしっこをして砂をかける、という光景を目の前で見たのは、なんと50代にして初めてだったんです(笑)
想像していたのとは違い、ゆっくり丁寧に何度もいろんな角度から確認しながら砂をかけるモカ。
綺麗に盛られた砂を見て
”こんなに丁寧に砂をかけるんだ!?”と妙に感動しておりました。
抵抗なくすんなりトイレに入ったのは、きっと保護主さんが2週間ほど面倒を見てくださってたときに使っていた砂を頂いてきたからだと思います。新品ではなく使いかけの、少し自分のおしっこの匂いが残ってるものを頂いてきました。
その時点ですでに夕方だったので、ご飯をあげてみることに。
保護主さんから「すごくよく食べる子よ」と聞いてはいたものの、
「猫は犬ほどがっついて食べない」「少しずつ食べる」「ちょっと残してまた食べる」
と、猫好きな友人に聞いていたので、まずは少量から・・・(この時の餌も、保護主さんがあげていたものの残りを頂いたものでした)
カリカリをそっと猫用のお皿にカラカラカラ・・・と、音が鳴った瞬間!なんとものすごい勢いでがっつき、あっという間に平らげてしまうではありませんか!
もしかしてものすごくお腹が空いていた??でも保護主さんのお宅でも食べてきたはず・・・
一体どれだけあげていいのだろう?1歳にならないのでまだ育ちざかりなのかな??
などと考えながら、最初なのでとりあえず満足するまであげてみて。
そのあとからですね、すごかったのは。
一人大運動会開催です。
大運動会開催
早く私たちと、この家に慣れてもらうために、いくつかおもちゃを買って用意してありました。
まずは王道のねこじゃらしから。
いやもう、すごい食いつきっぷり!!
”興奮しすぎじゃない!??”
”猫ってこんなに飛ぶの???”
”早すぎて動きに全くついていけない!”
そして何より
”かわいいーーーーーー!!”
狙いを定めるときのおしりふりふりする仕草とか。
猫じゃらしに高速猫パンチする時とか。
本人はいたって真剣で全集中しているのですが、その動きがどこかコミカルで、なんとも言えずかわいい!


猫じゃらしを仕留め(私から奪い)加えて走るので、長い柄の部分が見ていてとても危なく、隙をみて取り上げて代わりに小さいネズミの形をしたおもちゃを投げたら、これまたものすごい勢いで追いかける(笑)
調子に乗って勢いよく投げたら予想外のところへ飛んで行ってしまい、追いかけて走り壁を蹴って方向転換し空中で一回転して着地!素晴らしい!思わず拍手喝采です。
そんな風に楽しくなって(お互い)夢中で遊んでいたら、夫が突然帰宅。
びっくりしたモカは、一瞬でピアノと壁の隙間に入って隠れてしまいました。
当然呼んでも出てこない。(まだ自分の名前を覚えていない)
初めての家だし、とりあえずそのままそっとして見守っていたら、10分くらいで自分から出てきました。
もっと遊びたかったみたいです(笑)
夫、私、モカで散々遊び、疲れたので人間はお風呂に入り、寝る準備。
モカもさすがに疲れたのか、毛づくろいして寝る準備。
これまた用意してあった猫用のふかふかベッドに、当たり前のように横たわり、目をつむり・・・
”おお、当たり前のように同じタイミングで寝るなんて、なんておりこうさん!”
と思ったのも束の間。
はたと飛び起き、伸びをして・・・終わりなき夜の大運動会が開催されました。
終わらない運動会
リビングは1階にあり、寝室は2階なのですが、以前飼っていた犬が病気になってからは、夜中に何かあってはと心配で、私は1階リビングの隣の和室で寝るようになりました。
結局一人の方がぐっすり眠れるので、それ以来ずっとそのまま1階で寝ていた私は、その日もリビングの隣の部屋で眠りにつ・・・けません。
ずーっとモカが走り回るドタバタという足音、カーテンを上るときのカシャカシャというカーテンレールのぶつかる音、おもちゃの鈴が入ったボールが転がる音、何かよく分からないけどワシャワシャする音・・・眠れるはずもありません。
「ガッシャーン!」という何かが壊れる音がしないか、気が気ではなかったと思います。
今なら分かりますが、猫は「避ける」のも上手で、意図的に落とすことはあっても、そうでなければスレスレを避けて走ることができるんですね。
何かを壊すことはなかったのですが、ひたすら走り回り、結局その日は夜中の3時頃まで一人大運動会を開催していたと思います。
後に猫好き友人に聞いたところ、外猫だった子は夜中に走り回るそうですね。獲物を捕まえる習性が残っているのでしょうか。
(ちなみに1か月もしないうちに、夜中の運動会はなくなりました。)
急に静かになったので、心配になって様子を見にリビングへ行ったら、ちゃんと猫用ベッドの上で丸くなって眠っていました。
見渡してみましたが、おもちゃがあちこちに転がっているだけで、特に散らかってもおらず、何も壊れてもいない。
やっぱりとってもおりこうさん。
ようやく初日終了です。
疲れましたが、明日からのわくわくが止まりません。
前の日まで夫婦二人だけで、子供が小さかった頃に比べて会話も減り、なんとなくテレビを見たりしながら晩御飯を食べていたのに。
モカが来たら、まるで春一番が家の中に吹き荒れたみたい。
暖かくて勢いがあってワクワクするような。
お迎えして本当によかった。眠い目をこすりながら、そう思いました。

………Continue🐈
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