モカとの出会い

初めて保護猫の里親になった我が家の体験談。

出会いのきっかけや準備したこと、戸惑いや喜び。一匹の猫との暮らしが、日常にたくさんの気づきをくれました。

目次

きっかけ

もともと私たち家族はトイプードル(チョコ)と15年間一緒に暮らしていました。

糖尿病と悪性リンパ腫を患い、15年の生涯を閉じ虹の橋を渡ったチョコ。

それから1年半がたったある日。ようやく少し悲しみから立ち直ってきた頃でした。

近くに住む私の幼馴染から連絡が。

「ご近所さんが猫ちゃんを保護したのだけど、飼えなくて困ってるの。譲渡会に出すにはどうしたらいいのか分かる?」

これがモカとの出会いでした。

モカとの出会い

「これは、神様がくれた出会いだ!!」

チョコがいなくなって、途方もなく悲しくて寂しくて何をしていても心にぽっかり穴が空いたような喪失感が消えない毎日。

それでも1年を過ぎた頃から、少しずつまたペットを飼いたいと思うようになりました。

でもどうしてもペットショップで「買う」ということに対してとても抵抗があり、譲渡会に行ってみようか?と考える毎日。

その当時、なぜか「もう一度犬を飼う」という気持ちになれず、お迎えするなら猫かな・・・と。

ただ、猫を飼った経験がない私たち夫婦には、かなりハードルが高いイメージです。なかなか踏み切れずにいました。

そんなときに幼馴染から連絡をもらったのです。

こんなことあるんですね!びっくりして大きな声が出てしまったことを覚えています。もちろん、夫と二人ですぐに会いに行きました。

初対面は保護された御宅のお庭でした。

事前に聞いていた話では、おそらく1歳にはまだなっていないであろう男の子。

リードを付けた状態で連れてこられたその子を見たとき・・・

”思ったより小さい!”

が第一印象です。

まだ大人になっていない子供猫。

まったく人を怖がらず、むしろ人馴れしています。どこかで飼われていた子でしょうか?

保護されたときはげっそりと痩せ、カラスに追われて逃げ回り、背中に傷があったそうです。

保護してくださった方は、病院で検査してもらった後2週間ほど自宅でお世話をしながら、飼い主を探したりしていたそうです。

結局見つからず、そのまま飼うことはできない事情があったため、里親を探すことに。

私がそっと手を差し出したら、初対面にも関わらずゴロゴロと喉を鳴らしながらすり寄ってくれます。

なんてことでしょう!

こんなにかわいいなんて!

その場でお迎えすることに決めました。

お迎えする準備

保護してくださった方のご厚意で、市の補助金を使って去勢手術をしてくださることになりました。

手続き、手術等が終わって落ち着くまで1週間ほど日にちがあったため、その間に私たちは猫を迎え入れる準備をしました。

まず、子供たちとも相談し、名前は「モカ」と名付けました。(それまでは名無しさんでした)

待ってる間に以下のものを用意しました。

・ゲージ

・キャリー

・猫用トイレ

・餌、エサ入れ、水入れなど

・爪とぎ、爪切り、ブラシ

・首輪とネームプレート

・おもちゃ

・ベッド

・脱走防止用柵(玄関用)

さあ、準備は整いました!

猫との暮らしの始まり

初めて我が家にきたときは、私たちも緊張してなんだか口数が少なくなっていました。モカも、やはり警戒してかゆっくりゆっくり少しずつ部屋の中を探検していました。

リビングを2周ほど回り、隅から隅まで探検し、そのあとすぐに(!)用意してあったトイレで用を足すモカ。

その直後から、なんともうソファの上でくつろいでいます。

私たちの方が緊張していたかもしれません。気が抜けたというか・・・びっくりです。

やはりどこかで飼われていた子でしょうか。何とも肝が据わっているというのか、人間を全く怖がらない。

その後、夜になってからがすごかったですね。

一人運動会開催です。

家じゅうを飛び回り、駆け抜け・・・猫の身体能力を目の当たりにして、驚きのあまりしばらく呆然と見つめていたのを覚えています。

座っていると、頭の上を猫が飛んでいく・・・

壁を蹴って向きを変え、空中で1回転ひねり着地!

思わず手をたたいてしまうほどでした。

犬しか飼ったことがない私たちには、まるでサーカスのよう。

あとから調べて知ったのですが、短毛の猫は長毛より活発だそうですね。

ましてや、1歳にまだならないくらいの(推定10か月)やんちゃ盛りの男の子。

それはそれは遊ぶの大好きです。

心配していた餌も、育ち盛りな上にしばらく外にいて十分に食べていなかった時期があったからか、ものすごい勢いで平らげます。

疲れたら、まるで最初から分かっていたかのように、用意してあった猫用ベッドで眠りについたモカ。

食べて、遊んで、用を足して、眠る。

私たちの緊張と心配は取り越し苦労に終わりました。

猫と暮らすということ

「うちの子になってくれてありがとう」

今では、毎朝起きたらご飯とお水、トイレの掃除が私のルーティンです。

モカは、ご飯を食べて用を足したら、毛づくろい。終わったら窓から外を眺めて、鳥さんや虫さんを見つけては興奮して走り回る。

我が家に来た頃は、ほとんど鳴き声を聞いたことがなかったのですが、今ではすっかりおしゃべりになりました。

何やら私に向かってむにゃむにゃ話しています

最初の半年で、カーテンはボロボロになり、障子もビリビリになり。

でも、それも落ち着きました。新しいものに取り換えてからはもうしません。

ちょっと大人になったのか、飽きちゃったのか(笑)

おもちゃで遊ぶのは大好きで、ボールを追いかけては一人で走り回っています。

甘えん坊で、遊び疲れたら私のそばでゴロゴロしています。

でもなぜか最初からずっと抱っこだけは嫌いで、膝に乗ってくるくせに抱っこしようとするとスルりと逃げます。

好奇心が旺盛で、私がやることすべてに興味を示します。

今こうしてパソコンを打っていても、キーボードの上を何度も歩いたりと邪魔ばかりします。

そのすべてが愛おしい。

まっすぐ目を見て人間との絆を深める犬との暮らしも素晴らしいものでしたが、気まぐれなようでいて実は飼い主の気持ちをちゃんと感じ取っている猫との暮らしも、本当に素晴らしいです。

毎日が癒しです。

うちに来てくれて本当にありがとう。

これから迎える人へ

猫に限らずどんな命も、迎える覚悟を決めたら最後まで責任を持ちましょう。

飼い主が高齢者の場合は、もしものときに備えて遺言書でペットの行き先を決めておく、ペットのための信託契約を結んでおくなどの事前準備をおすすめします。

準備はたくさんありますが、その先にある癒しは想像以上。

警戒心が強く臆病な子もいますが、信頼関係は必ず芽生えます。

小さな命に対する責任はとても大きいものですが、それ以上の喜びをもらえる日々になることは間違いないです。

これからのペットとの暮らしを楽しんで、かけがえのないものにしてくださいね。

この記事を書いた人

愛知県の行政書士です。
50代から資格取得、登録、開業しました。
主な取扱業務:酒類販売業許可申請、医療機関行政手続き、遺言書・相続、ペットのための信託、後見等。
お気軽にご相談ください。

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